#ハロプロ歌詞写経 第25回 あるがままに生きて良いーダブル レインボウー
本日の楽曲「ダブル レインボウ」松浦亜弥(2007)
作詞は久保田洋司さんです。
・男友達よ 絵を描いて暮らしているわ
この歌詞の主人公は絵描きさん。「私」が「男友達」へかける言葉です。
・セルビアを一人きり旅して 青い絵の具 一筆加えた
セルビアのアートで「ナイーブ・アート(素朴派)」というジャンルがあるそうです。素朴で独創的な絵の文化とのこと。
・私にはとてもわからないけれど あぁ 「これで完成さ」とつぶやいた 私は心に 色を重ねてもまだ 描ききれない絵がある
この「絵」は「愛」や「夢」なんじゃないかと思います。これで完成、と言えども、まだ追い求めたい愛がある。「夢」としたら、完成しきれていない自分の比喩ともとれます。
・彼の友達は ギター弾き 街から街へと
2番では「男友達」である「彼」のギター弾きの友達を描いています。一緒に演奏を観に行ったのでしょうか。「どんなに楽しそうにしてても 爪弾く音はなぜか 切ない響き」に表されているので、バーでちょっと弾いてるような流浪のミュージシャンなのでしょうか。
・私にはとてもわからないけれど あぁ 「昔の曲さ」って さりげなく 私は心に ふるえてるだけでまだ 鳴らない音が ある
この「音」もまた「愛」であり「夢」なんだと思います。心の奥底にあるけれど、疼いてるけれども、完成しない愛する気持ち。
・自信もなくて 誰もそばにいてくれない時 そんな時きまって 声をかけてくれる
どん底のときも声をかけてくれる存在、それが「男友達」なのでしょう。
・私にはとてもわからないけれど あぁ 「それでいいんだ」と言ってくれる 私は心に もうすぐ完成する 大切な絵が ある
私の心の中でもうすぐ完成する、大切な「愛」という「夢」。それこそが「男友達」である彼との愛。このアルバムを通じてのテーマでもありますが、「私にはとてもわからないけれど」と、どこか生き急いでるかのような「私」を、「それでいいんだ」と肯定してくれる彼。あるがままに生きて良いんだよ、と教えてくれる。素敵な曲です。