かのでぃー備忘録

ハロヲタのひとりごと。Twitter→@kanodi_

アイドルヲタクが観た、初めてのお笑いライブとR-1グランプリ

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前職を辞め束の間のニート期間…が、そのまま自粛期間っぽくなってしまった今年2022年の始まり。外出していいものなのかとモヤモヤし続ける日々、ボケーっとYouTubeでよく観てたのがお笑いの動画だった。考えてみたらクソほど忙しかった前職時代、アイドルの動画見る合間で、お笑いの動画も不意に見るようになってたような気はする。小学生の頃は「爆笑レッドカーペット」「爆笑レッドシアター」とか「エンタの神様」とか、違法アップロードされたその動画で大爆笑していた。その影響でジョイマンの毎日ラップが帰宅後ルーティンとなっていた時期もあった。

 

余るほど時間がある。いつもならアイドル現場行こうかと思うところだけど、なんだかそうでもない気分が続いた。フィジカル的にちょっと影響が出てしまったり、じゃあそれなら自分の中で新しい刺激が欲しいというのが正直なところだった。金曜が近づく度、次の週末何しよう?と色んなジャンルを探していた。どハマりしている怪奇!YesどんぐりRPGやらトム・ブラウンやらのネタをボケーっと観てバカウケする日々。

 

そんな中で、メンバー・Yes!アキトさんのスケジュールを何気なく見た。そうしたら、毎日のように何かしらライブがある!土日も平日もこんもりライブの予定が入ってるのだ。しかもだいたい安い。平日乗り切って週末ワイワイではなく、仕事終わりにお手軽摂取できる世界なのか…。

こんなにもあるなら一度は観てみたい。とはいえお笑いのライブは初めて。イロハが全く分からない。もう一度スケジュールをよく見ると、チケットを取り置きするシステムらしい。アイドルでよくあるTIGETとかのライブもあるが、それよりかは「芸人に直接DMする」というシステムが一般的なんだそう。

芸能人にDMする………??しかも何万フォロワーの人に…?DM禁止が当たり前のアイドルヲタク、このルールで流石に戸惑ってしまう。まあでも、芸人さんの予約にすると動員が諸々影響するらしく、意を決してアキトさんに「取り置きお願いします」とDMしたのだ。どうなってしまうのか…と思っていると、割とすぐにアキトさんから承知の返事が来た。芸能人がDMを返してくれた…!!

 

そして当日、開演の何時間も前に新宿駅に着いた。ライブ前ですら緊張しい自分だけど、全くの知らない世界すぎてむしろワクワクしすぎるくらいだった。

会場は歌舞伎町のハイジアという小劇場。意を決して向かってみると、びっくりするくらいオープンな雰囲気だった。受付の方も優しく丁寧で、「アキトさん予約の~」と伝え料金を払って入場。ここはアイドル現場と同じムーヴだけど、初めてにしてはハードルがめっちゃ低かった。こうして僕は「扉」を開いたのだ………。

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いよいよ開演する。アキトさんや吉住さんはテレビで見る方なので知っていたが、初見の芸人さんがほとんどだった。この日、予習も何もせず行ったが、芸人さんはただただ笑わせにくるし、客である我々は単純に「笑う」だけすれば良い。しかも笑えば笑うほどオイシイ、だから変な気遣いもない。心のままに笑っていい。声出し禁止で押さえつけられた世界でこの2年くらい過ごしてきたが、思いっきり声出して笑って楽しんでいい空間があるんだ、ということを知った。

この日は20組くらい出て公演は2時間、でも1ネタが3分とかだからポンポン進んで行くのが心地良いしあっという間。初めてのお笑いライブを終えた後は、なんだかまっさらな気持ちだった。楽しかった~とか、終わった~とか、疲れた〜とか、色々当てはめるけど何にも当てはまらない。そういう感情を超越して自分の心の中がスッキリしてしまったようだ。オールクリア。問題なし。迷いが消えたのだ。

帰って、出た芸人さんのTwitterを調べる。サノライブさんはハロヲタだったのか!寺田寛明さん同じ現場行ってるじゃん!ジグザグジギーの池田さん、Juice=Juiceの前後のラジオでずっとハロプロの話してる!新しいヲタ仲間を見つけたかのように嬉しかった。

 

起きて翌日、いつもよりコンディションがいい。笑うことはやっぱり健康に良いみたい。こうして「扉」を開いてしまった自分は、翌日も、その翌週も、その翌月もお笑いを見に行った。翌日に行ったのは怪奇!としてのライブ。翌週はもう一つどハマりしてるトム・ブラウンが出るライブ。憧れの芸人さんが見れた嬉しさもあるけれども、それ以外で出た芸人さんもテレビでよく見る方(鬼越トマホークネルソンズインポッシブルヨネダ2000Everybodyなどなど)だったりで、こんな近いところでお手軽に観ていいの!?となっていた。そんな方々を、ライブが終わってテレビで見るとちょっとハナタカになった。

知らないなりに考えたのは、お笑いもやっぱり「ライブこそ命」な世界なんだと思う。どんなに売れっ子な芸人さんでも、普通に吉本の劇場に出てる。売れっ子が「あいつ面白いんですよ」とネクストブレイクの芸人を出演させたりする。あくまでテレビとか大きい会場でのライブがゴールとかじゃなくて、地道に低姿勢な世界なのかな、とも感じた。


その間でR-1グランプリがあった。初めてのハイジアでのライブのとき、出演者の方の多くがR-1の準決勝を控えていた。

今までお笑い賞レースは結果だけ見ておしまい程度だったが、こうなると流石に見逃せない。結果的には寺田さんと吉住さんが決勝進出、アキトさんが敗者復活で決勝へ。

決勝は当然食らいつくように観た。あの日見た人が地上波ゴールデンに出てる!しかも売れっ子になるかもしれない…。特に、吉住さんはライブで観たネタが決勝ネタだった。ライブでネタのウケを測って(調整、というらしい)大事な場面でぶつける、そのプロセスを体感できたのも大きかった。

結果、お三方と怪奇!のサツマカワRPGさんは敗退となってしまったが、良い思い出程度に楽しんでいる舞台裏Twitterなんかも観ながら、ああ、出れて良かったねぇ…!!と熱い気持ちになっていた。

 

R-1翌日、サツマカワさんが出るライブを観に行った。「あ゛ー、またやり直しだー!!!」とか悔しがる姿がリアルだったが、楽屋でこうだったとか、この日出た芸人さんがZAZYと同期だったとか、そういう興味深い話が聞けて、自分の中のR-1グランプリ2022がさらに面白い体験になった。

今、この文章を書きながらトム・ブラウンのPodcastを聴いてるとサツマカワさんのR-1の話をしていた。ライブで腹抱えて笑ったヤーレンズさんの話もしている。こういう芸人同士の関係性が一つ一つ見えてくる体験もずっと面白い。

 

本当に面白い世界を知れた。お笑いを知って良かった。